心に愁いあれば

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「急に寒くなってきたね。今日は一日中気温が

20度以下だったよ。


おや、どうした、何だか元気がないじゃないか。

身体の具合でも悪いのかい?」


「ご飯を三杯は食べているから、食欲は落ちて

いないよ」


「そりゃ食べ過ぎだろう。もう少し控えた方が

良いよ」


「食べることぐらいしか楽しみがないからなあ。

毎日、何となく憂鬱で心が弾まないのだよね。」


「何だか侘しい人生だね。何か楽しみを見付けた

たらどうかね」


「こんな言葉があるよ。あのシェークスピア

言葉だ。


  人は心が愉快であれば終日歩んでも倦むこと

  はないが、心に愁いがあれば、僅か一里でも

  倦む。

  人生の行路もこれと同様で、人は常に明るく

  愉快な心もって人生の行路を歩まねばならぬ


どうだい。少しは参考になるかな」


「そうだね。働いている時は、毎日がどんどん

過ぎて行って、あまり考えたことがなかったけれ

どね」


「せっかく自分の時間が出来たのだから、大事に

しなくっちゃ」


「ほら、このバラのように秋が深まっても、

凛としてきれいに咲かなくては」


「年寄りのじいさんはこんな風にはいかないよ」


「ぐずぐず言っている間に、こんな葉のように

枯れてしまうよ」


「そうだなあ。ここでお喋りをするのが唯一の

楽しみだからなあ」


「まあ、それは構わないけど、その浮かない顔を

なんとかしておくれよ。

それじゃ、また明日!」