美人の方が良い?

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「このバラの花、長持ちしていて、今日も

凛として咲いていたよ。

今日も爽やかで気持ちの良い一日だったね」


「そうだね。今日は久しぶりで散歩と買い物に

行ってきたけど、良い気持ちだったよ」


「そうそう、その調子だ。家にばかりいないで、

外に出なくちゃいけないよ」


「でも、外を歩いていて逢うのは、このフジ

バカマみたいな御婦人ばかりで、バラのような

人はいなかったなあ」


「おいおい、自分は何さまだと思っているん

だね。自分のことを棚に上げて、その発言はいけ

ないよ」


「きれいな花より美人を見ていると元気が出る

もんで」


「君はやっぱり家に閉じ籠っていた方が良いの

かもね」


「少しお説教をするために、この言葉を聞いて

おくれ。


  死期はついでを待たず。死は前よりしも

  来たらず。かねて後ろに迫れり。

  人皆死あることを知りて、待つことしかも

  急ならざるに、おぼえずして来たる。

     「吉田兼好 徒然草


どうかねこの言葉は?」


「悪いけど、難しくてさっぱり分からないよ」
  

「それじゃ訳してあげるよ。


  人間の死期は順序を待たずに、突如やって

  くる。死は前からくるとは限らない。

  予測できないように、いつの間にか背後に

  迫っているのだ。

  誰もが自分がいつかは死ぬと知っていながら、

  その覚悟がしっかりできていないうちに、

  不意に死はやってくる。」


「おいおい、そんなに脅かすなよ。

誰だって、いつ死がやって来るかは分からない

と思うよ」


「そうなんだよ。だからこそ毎日毎日を大切に

生きることが大事なのさ」


「まあ、そういうことだね。きれいな人を

眺められるのも今日限りかもしれないと思う

ことにしよう」


「こりゃダメだ。じゃまた明日!」