007スカイフォール


今日は一昨日見た「007スカイフォール」の感想を書きましょう。

007シリーズの23作目の作品。監督は「アメリカン・ビューティ

ー」でアカデミ賞監督賞を受賞したサム・メンデス、ジェームス・ボン

ド役は、3度目のダニュエル・クレイグです。


今回の作品は、ここ数年間で最高のボンド映画と評価が高く、確かに

大変面白い映画でした。また、イギリスらしい映画だと思いました。


舞台は、イスタンブール、上海、スコットランド、いつものようにボン

ド・ガールが出演し、派手なアクション場面が盛りだくさんです。


しかし、今回の作品のテーマは、新旧交代というか仕事からの引退の

あり方だと思います。派手な立ち回りだけのボンド映画とは、一味違い

ます。


M16のボス、M(ジュデイ・デンチ)は、イスタンブールでの作戦の失

敗の責任を問われ、仕事のやり方がもう時代にマッチしなくなっている

として、引退を迫られます。


Mは、やりかけた仕事を続けるとして、これを無視。ジェームス・ボン

ドがこれを助けます。


Mは、国会の尋問会に呼び出され、大臣から責任を追求されます。

この時に、Mは父が愛したテニソンの詩を朗読します。このシーンは、

感動的でした。


このテニソンの詩は、「ユリシーズ」という詩集の一節だそうです。

大体こんな意味の詩です。


   昔のように地と天を動かす力はもうない

   あの頃はヒロイックな気持ちに溢れていたが

   時間の経過と運命によって力は弱まってしまった

   しかし、戦い、そして決して譲らないという強い気持ちは

   少しも変わらない

   

この詩は、自分の力の衰えを自覚する身には、心に沁みます。

でも、この詩のように、いくつになっても、戦い続けるという強い気持

ちは、持ち続けたいものですね。たとえ、ガーデニングやカフェであっ

ても。


Mは、最後にボンドの腕の中で息を引き取ります。一つの時代の終わり

ですね。ボンドにとって、Mは母のような存在だったのでしょう。


最後のシーンは、ボンドの故郷である荒涼としたスコットランドの風景

でした。昔、一人で車を飛ばして、スコットランドの寂しい風景の中を

旅行したことを思い出しました。


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