もうお陀仏だ

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このところ、曇りの日が多く、暑い夏の陽が

射してきません。

今日も曇りで、蒸し暑い一日でした。


今日はカレル・チャペック

「園芸家の12カ月」から7月の園芸家の気持

を引用します。


「コンディションはわるくても、ありがたい

 ことに、ふんだんにまだ花が咲いている。

 ひっきりなしに何かが咲いては、何かが

 しぼんでいる。しぼんだ花をたえず切り取ら

 なければならない。」


 「そして、切りながら園芸家はつぶやく、

 「おまえも、もうお陀仏だ」(自分に

  むかってでは、けっしてない。花に

  むかってだ。)
 

毎日花を沢山切っていますが、このセリフは

ちょっと言えないなあ。

まあ、自分に向かっては、つい口から出て

きそうですが。


「見たまえ、これらの花を。まったく女の

 ようだ。じつにきれいで、みずみずしくて、

 いつまでも眺めあきない。


 だが、しぼみはじめるやいなや、彼女たちは

 何ひとつ、身に保つことができない。

(私は花のことを言っているのだ。)


「そして残酷な言い方をするなら、自堕落女

 のように見える。ああ、なんと残念なこと

 だろう。わたしのいとしい美人よ(わたしは

 花のことを言っているのだ)、なんと残念な

 ことだろう、時が移るということは。

 美はうつろえど、園芸家だけはほろびない。」


花が咲き枯れて行くのを見ていると、この気持

良く分かりますね(女性のことでなくて、花の

ことですよ)。


でも、「園芸家だけはほろびない」なんて、

驕ってはいけませんね。

時が移り、ほろんでいくのは、命あるもの

全て同じです。