目にはさやかに


お彼岸入りしたら、急に秋らしくなりましたね。

今日の熱海は晴れで、ガーデンは太陽が一杯でしたが、あまり暑くなく

て、気持ちの良いお天気の一日でした。


そして、夕方になると涼しい風が吹き、窓を開け放っておくと、虫の音

がやかましい程聞こえてきます。


今頃の季節を詠った素晴らしい歌はこれですね。


    秋来ぬと 目にはさやかに 見えねでも

    風の音にぞ 驚かれぬる


        藤原敏行


作者は、延喜元年(901年)没ということですから、実に1100年

以上も前の人なんですね。でも、この歌の感性が少しも古びていないこ

と驚きます。日本人の中には、脈々と受け継がれてきている感性や季節

感があると思います。


ガーデンの花壇も何となく秋っぽくなってきました。


    わが宿の 垣根に植えし 百草(ももくさ)の

    花咲く秋は 近づきにけり

          良寛


百草とは、色々の花です。良寛さん(1758−1831)の時代に

は、秋の七草やワレモコウなどを植えて楽しんでいたようですね。


この写真のポーチュラカなどは、もちろんなかったでしょう。


ラベンダーだって、良寛さんは知りませんね。

今の日本のガーデニングでは、外国の花が主流となって、私もイングリ

ッシュ・ガーデンを目指しています。


とは言え、やはり日本人だから、色彩感覚や感性は、所詮本場のイギ

リス人とは異なっています。まがい物を作っているような気もします

が、まあ仕方ないか。

人気ブログランキングに参加しています。下のバナーをクリックして、応援してくださいね。