カスバの女



冬のガーデに咲くバラ。こうして見ると、

バラの花にはやはり華がありますね。


今日の熱海は、一日中曇天で、寒々とした

お天気でした。

日が少しづつ長くなってきましたが。


今のガーデンに彩りを添えているのは、

ストックです。

ストックが今のガーデンに無かったら、

ずい分と寂しいものになるでしょうね。


テレビのニュースでは、アルジェリア

テロ事件が連日伝えられています。


アルジェリアには、現役の頃に3度だけですが、

仕事で出張したことがあります。

そんな訳で、少し特別な思いを持って、ニュース

を見ています。


首都のアルジェだけでなく、今回事件があった所

とは別の場所ですが、砂漠(というより土漠です)

の中の天然ガスの生産プラントにも行きました。


日揮アルジェリアで、天然ガスのプラント建設を

40年以上に渡って行い、同国では最も良く知られ、

信頼されている日本企業です。


最初に行った時は、まだ社会主義の軍事政権下で、

暗く重苦しい雰囲気の国だったとの記憶があります。


仕事を終えて、ホテルに戻って来たら、荷物が

ドアの外に出されていて、「要人が来ることに

なったから、部屋を明け渡せ」とのことです。

フロントの対応は、高圧的で否応無しです。



当時、アルジェにはホテルが他になく、

「郊外のホテルに代替の部屋を取ったから、

そこへ行け」とのことで、タクシーでかなり

時間をかけて行きました。

やっと、たどり着くと、そのホテルのフロントは

「そんな話は聞いていない。部屋は満室だ」と

ニベもない対応で、どうにもなりません。


結局、またタクシーでアルジェまで戻り、日本の

商社の方に事情を説明して、社宅に泊めて

いただき、本当に助かりました。

地獄に仏とはこのことですね。


これは、ずい分古いアルジェリアの話で、

今はもちろん変わっていると思います。


もっと古い話をすると、1960年にフランス

で勉強をしていたのですが、当時はアルジェリア

のフランスからの独立戦争の真っ最中。


フランスの国内は、アルジェアの独立を支持する

ド・ゴール大統領とこれに反対するOAS

(フランスの極右民族主義者の武装地下組織)が

激しく対立して、騒然とした国情でした。

政治家の暗殺や映画館やカフェなどで、無差別爆弾

テロが頻繁に行われ、爆弾テロは身近な話でした。

小説「ジャッカルの日」の舞台ですね。


当時、アルジェリアには、人口の約10%に当たる

100万人以上のフランス人の入植者が住んでいて、

独立には絶対反対の立場でした。


爆弾テロの恐ろしさを、初めて身をもって経験した

のは、この時ですが、この国難を勇気を持って解決

したド・ゴール大統領の偉大さにも感心しました。


何しろ暗殺事件に30回以上巻き込まれましたが、

不死身で、アルジェリアの独立を実現しました。


アルジェにあるカスバ(世界遺産)にも行き

ました。

100m以上の高低差がある地形に、家が建て

られ、曲がりくねった迷路のような路地。

路地のほとんどは階段です。


古くはジャン・ギャバンの名画「望郷」の舞台と

なりました。また、壮絶なアルジェリア独立戦争

を描いた「アルジェの戦い」の舞台でもあります。


   涙じゃないのよ 浮気な雨に

   ちょっぴりこの頬  濡らしただけよ

   ここは地の果て アルジェリア

   どうせカスバの 夜に咲く

   酒場の女の うす情け

      作詩 大高ひさを  


この歌には、どうにも遣り場のない退廃的で、

厭世的な気持ちが漂っていますね。


「ここは地の果て」というのは、少し失礼だと

思いますが。

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