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「今日の熱海は、大雨注意報が出て、夕方まで
雨の一日だったよ。冴えない日曜日だったなあ。
夕方に雨が上がったら、霧が出て来て、ガーデン
は霧で霞んでいたよ。
霧と言うと、この歌が浮かんで来るんだなあ。
Look at me,
I'm as helpless as a kitten up a tree;
And I feel like I'm clingin' to a cloud,
I can' t understand
I get misty, just holding your hand.」
「うん、素晴らしいジャズ・バラードだよね。
でも、今ひとつ意味が良く分からないなあ」
「そうだね。最初の３行（フレーズ）はあまり
意味がないんじゃないの。
大事なのは、最後の２行だよ。
何故だか良く分からないけれど、
君の手を握ると、霧がかかったように、涙で
目がかすんでしまう。」
「君の手を握ると、それだけでぼうっとして
しまうなんて、純情で良いねえ」
「その点、あなたなんぞは、このシルバー川柳が
ぴったりだもんな。
手をつなぐ 昔はデート 今介護
恋かなと 思っていたら 不整脈 」
「そりゃお互い様だろう。
まあ、この歌は歌詞も良いけど、メロディが
何と言ってもきれいだよね」
「多くの歌手が歌っているけど、エラフィッツ・
ジェラルドとかジョニー・マチスなどの歌が良い
なあ」
「それにしても、今日は暗い日曜日だったね。
古いシャンソンがあってね」
「おっと、その話長くなりそうだね。またの
機会にしておくれ」
「明日はカフェは臨時休業なんだって」
「そうなんだ。東京に行く用があってね。
その話はまた報告するよ」
