心を鬼にして

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「ミントの花が咲いたよ。

植えっ放しのミントの株がいつの間にかどんどん

増えてきちゃったんだ」


「このままだとハーブガーデンになっちゃうかも

しれないよ。

適当に間引いてやらなかければダメだよ」


「その間引くというのが苦手なんだなあ。

どの株も一生懸命生きているのに、引っこ抜いて

しまうなんてねえ。そんな酷いことは出来ない

んだなあ」


「でも、それで株が密集したり過密になってしま

って悪い結果になるんだぜ。

あまり思い入れをしないで、さっさとやってしま

えば良いんだよ」


「うーん、そりゃ分かっているんだけどね」


「ガーデンがこのところ雑然としてしてきて

いるのは、その中途半端な思いやりのせいじゃ

ないのかな。


育ち過ぎたり、株が増え過ぎたものは、もっと

思い切って、バサバサと切り捨てなくちゃダメ

なんだよ」


「その非情さがガーデ二ングの秘訣なのかなあ。

今のままじゃ、これ以上上達しないかもね。

よーし、明日から思い切ってやるぞ!」


「まあ、いつも口先だけだから、あまり期待して

いないけどね」


「でも、ガーデニングをより上達するためには

もっと冷酷にならなくてはいけないんだものね。

でも、こんな言葉もあるんだよな」


  人間というものは、少しやさし過ぎるくらい

  でなけりゃ。

  もともと十分やさしくあり得ないのだから

       マリヴォー


「グチャグチャ言ってないで、明日から剪定鋏

を持ったら、心を鬼にして、切って切って切り

まくらなくては」


「そこまでは無理だなあ。まあ、出来るだけ

やってみるけどね」